何奴

Web小説サイト作成と電子書籍化についての覚え書き

AdSenseの審査が通らないのが面倒なので諦めた

無駄な課金のことを考えるとふつふつヘイトが溜まるので、AdSenseで取り戻そうと思って(赤裸々)一回削除したこのブログのアドレスでもう一回申請したけど、ポリシー違反で通らない。
ブログに書いてあることは変わらないというか、広告を取っ払ってから一度も更新していなかったので、何が原因だかはっきりしない。
あれかね、本のタイトルかね。死に山とかブスとか。
そんなものまで修正してまで申請するのもアホらしいので、やめることにした。
アドセンスはどんなもんか興味があるのでサイトやメインのブログにもつけてあるけど、エロ漫画のレビューを書いただけで怒られたりするので、そのうち全部とっぱらおうと思っている。

必要ねえなと思っていた一太郎PADに助けられる

多くの一太郎ユーザーがズコーッ! となった一太郎PAD。
www.justsystems.com

蓋を開けてみたら同期すらできないATOK PADで複数の端末で使える分ATOK PADの方が(少なくとも私にとっては)ありがたい。ATOK PAD復活させてくれ。

出先でスマホを使ってサッと一太郎文書を編集したい、という小さな望みがまったく叶えられないのに、名前だけは一太郎がついているのでややこしくて微妙な気分になる一太郎PAD。

しかし最近、電子書籍化しようと思っていた自分の単行本のデータが手許にないことに気づいて、一太郎PADを使って取り込んだ。
昔使ったScanSnapよりもはるかに精度が高いし(ご認識ほぼなし)、断裁しなくてもiPadで写真を撮ればすぐにテキスト化してくれるので、大変便利だった…。

悪く言ってごめんな一太郎PAD。
それはそれとして一太郎文書を編集できるスマホアプリを作ってくれよJustSystems。

一太郎文書をスマホで編集する必要がない人たちが、こぞって「無料アプリでここまで文字認識してくれるなんてすばらしい!」とOCRアプリとして大絶賛しているのをやはり微妙な目で見ていたけれど、たしかに素晴らしかったよ一太郎PAD。でも名前は一太郎つけなくてもよかったんじゃないの一太郎PAD。

でも一枚一枚ページめくって写真撮って文字認識して、一太郎に送信して、意図しないところに入っている改行やルビを修正して、ってやるのが割と面倒臭かったので、結局途中から手で打つことにしてしまったよ。

やっぱり必要ない気がしてきた一太郎PAD…。

一太郎2020 通常版 DL版|ダウンロード版

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  • 発売日: 2020/02/07
  • メディア: Software Download

はてなに無駄金を払ってしまったのでブログを続ける

このブログを含め、持っていたブログすべてをはてなに何の断りもなくBANされて、結局はてなの手違いだったのに一言の詫びもなかったので、はてなを退会することにした。
メインのブログは削除して、アカウントごと消そうと思っていたのに、どうでもよくなってころっと忘れていた…らしい。
昨日、「二年分自動で課金しておいたからね」とはてなからメールが来て死にそうになる。
14400円、払う予定もないのに払ってしまった。自分の迂闊さが憎い。

二年間何もせず金だけはてなに払うのも業腹なので、適当にブログを続けることにした。
メインブログの記事はとっくに自前で借りたサーバとnoteにうつしているし、その2つで書きたいことは書いているので、また新たにブログを作っても放置するに決まっている…ので、このブログの存在を思い出してここで遊ぶこととする。

嫌いなサービスなのに使い続けるのもアホみたいだし、どうせ金は戻ってこないんだからドブに捨てたらいいと割り切った方がいい気がしないでもないが。
何でさっさと退会しておかなかったかな、も〜。

懐かしいデザインが出てきたので

適用。
やっぱりダイアリーが好きだ〜。

Associates Link Builderが死んでる

AmazonのAPI変更でヨメレバとかその他のサービスが使えなくなったので、仕方なくAmazon公式が提供してるプラグインを使ってみて、それなりにデザインも弄れるしまあまあいいかと思っていた。
が、気づいたらなぜか使用不可能になっていて困惑。
secretkeyを更新したいのに、settingの項目から新しいkeyを入力しても、saveボタンが灰色のまま…。
ちゃんとsecretkeyなどを入力して、今まで使えてたはずのサイトも、記事入力画面の検索ボックスから一切商品が出なくなる。
 
アソシエイトに登録したばかりとかで実績がないユーザーはAssociates Link Builderを使えない…という記事も出てきたけど、最初はふつうに使えてたので、何か別の原因があるんだと思うけど、めんどくさくなってきた。
今までプラグインで入力してたショートコードが全部無効になってたよ。変えたばかりだから3記事くらいだったので痛手はないけど。
また何かしら変更があったら、これまで記事に反映させた分を全部修正しなくちゃいけないのかと考えると、気が遠くなる。
 
最終的に、Amazonの商品ページのアソシエイトツールバーから直接画像なり文字なりのリンクを取得して、そのまま貼りつけるようにした。
そうすると画像大を選んでも小さい書影しか出てこないけど、貼りつけるURLの画像サイズ指定を直接変更すれば任意の大きさに変えられる。
あとはAmazonなりKindleなりの画像バナーを自分で作ってその都度貼ればいいかな。
そういうこまこました作業はあんまり苦にならないタチでよかった。

訳あり たらこ 塩たらこ (切れ子) 1kg 塩たらこ 無着色

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おすすめの本を買う「死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相」

死に山: 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

死に山: 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相

仕事の打ち合わせ中に、なんでかオカルト方面に話が流れて、ディアトロフ峠の本を熱烈に進められる。
ので、帰りに買って帰った。読むの楽しみだな〜最近ハードカバーを読んでないので(電書ばっかりだったからな)腕が持つか心配、などとひ弱なことを言う。

ディアトロフ峠って実は初耳だった。
昭和未解決事件が好きなんだけど、海外の事件は有名なシリアルキラーくらいしか知らないんだよなあ。
最近じっくり読書する時間をまた取れなくなっているので、ちょいちょい読むようにしたい。
 
打ち合わせの二割が仕事の話で八割雑談になるのはあるあるなんだろうか、他の人の話を聞いてると一時間でパッと必要なことを話して終えることもあるようなので、私は話し過ぎなのでは疑惑。

fantiaかFANBOXかnoteかを考えて結局ここに落ち着く

あまり人に見られないところで、Web小説や創作についてつらつら語りたいから、有料ブログ的なものをはじめよう。
と思ってあれこれ見て回ってたんだけど、結局このブログは全然人に見られてないからここでええやんという結論になってしまった。なってしまった…。
 
もともとWeb小説サイトを構築するための進捗報告(自分用)のブログなので、そうなるわな。
メインのブログはすっかり買ったものメモと猫関連になったので、それ以外のとりとめないメモは引き続きここでやることとする。
 
とりあえず今月中に、poetaの続編をKindleに登録すること。
表紙を式部さんにお願いしてあるので(同人誌版のリライト。二色刷りだったので、フルカラーに直してもらっている)、出来上がる頃にあわせて校正→ファイル作成、更新までやる。
楽天koboや他のDLサイトに預けることも考えたけど、結局電書に関してはKindle一人勝ち状態にしか見えないので、当分KDPだけでやってくつもり。
 
PDF配布でも問題なければ、BOOTHでの販売も考えるんだけど、スマホでPDFだと厳しそうなのとコピー問題がどうにもできないので、やっぱりKindle一択かなあ。
ファイルに買った人のメアドと本名入れられるシステムについて一瞬話題になってた気がするんだけど、似たようなサービスは消えていた。もしくは消えかけている。
 
同人誌の短いやつとかは、今後PDF配布にするかも。
商業誌と長いのはKindleのみで考える。
 
カバーイラストに関しては、BLの場合あった方が読んでもらいやすい気がするので、知り合いに依頼したり、依頼サイトを使ってみようかなと。
ラノベとか少女向けはイラストがなくてもいい気がしてきた。作風的な意味合いとしても、イラストをつけてもつけなくても売り上げが変わらなそうだという意味合いとしても。

築地丸中 たらこ タラコ 無着色たらこ切れ子1kg タラコ 鱈子

築地丸中 たらこ タラコ 無着色たらこ切れ子1kg タラコ 鱈子

小説をスマホで書けたらいいなあ

そのへんに寝っ転がって書けたらいいのに。
でもたぶん寝っ転がって書いた小説は寝っ転がって書いたような文章になる。

電話をするときは寝っ転がって話すといい、みたいなことを女の子が言ってたのは「海がきこえる」だっけ。
フルキーボードでタイピングした文章と、フリック入力で書いた文章と、携帯電話に2タッチ入力した文章は違う。

ちなみに、パソコンとpomeraで打った文章も違う。

他の人は知らないけど少なくとも自分はそう。

あと、隙間時間にスマホでぽちぽちしたのと、同じ時間パソコン+Realforceで書いたのは、目に見えて文字数が違う…。
もたもたスマホで打ってる間に、家に帰ってちょぅとだけ馬パソコンの前に座るべきなんだろうなあ、とこれまで100回くらい考えてる。   

同人活動と仕事と家庭の両立、って今日Twitterのトレンドに入ってた記事でも、同人誌を出すには隙間時間にスマホで書けってあって、そうかそれなら自分にでもできるかも…って思ってしまった。
何度目だ。

いや、でも、訓練で何とかならないかなあ。
いつだって小説を書いている人になりたい。

海がきこえる (徳間文庫)

海がきこえる (徳間文庫)

結局身動きが取れていない

やろうとしていたことが全然実践できておらず。
結局仕事に忙殺されている。
その仕事も、だいぶ苦戦したやつがまだ世に出ていない状態で、傍から見たら全然働いてない人みたいになってる。
 
うまく噛み合ってない感じだけど、そのうち何とかなるだろうと思っているこの楽観はどこから来ているのか?
 
noteで読んでた「本を出すのに出版社は必要ない」と言っている人が、実際本を出版して今書店に並んでいると知って、興味を持って注文してみた。

満ち欠けスケジューリング術

満ち欠けスケジューリング術

ムーンプランナーの人であったか。
 
Amazonではなく書店、できれば本人の運営しているサイトから買ってほしいと書いてあったので、応援の意味も籠めてサイトより注文したため、まだ手許には届いておらず。
ついでに、ムーンプランナーとガイドブックのようなものも一緒に頼んでしまった。
ムーンプランナーは手帳についてあれこれ見てる時に名前だけ目にして、スピ系か…と敬遠してたんだけど、よくよく説明を読むとスピ系というわけではないらしいので、ちょっと興味が出てきて買ってみた。
これ以上手帳を増やしてどうするというのか?
やっぱりスピ系好きと思われるのではないか?
ということを気に病んで表のブログには書かず。
 
二週間単位のプランニングはすごくいいなあ、と思ったので、届くのが楽しみ。
 
どうでもいいけど、最近森茉莉のエッセイを読み返しているので、日記の文体が釣られそうになって苦労したりしなかったり。
貧乏サヴァラン (ちくま文庫)

貧乏サヴァラン (ちくま文庫)

学生時代はちょっと斜めに読んでたんだけど、今はすごく素直に読めるな。
大人になりました。

糸井重里「ほぼ日刊イトイ新聞の本」

自分用メモなので、話があっちこっち飛ぶ。


ほぼ日刊イトイ新聞の本 (講談社文庫)

ほぼ日刊イトイ新聞の本 (講談社文庫)

付箋も貼ってあるのに内容をまったくといっていいほど覚えてなかったんだけど、前に読んだっけ…と怖くなるくらい本当に覚えてない。多分読んだ時は、あんまりピンとこなかったんだろうな。アホすぎて。
 
でもほぼ日のことはずっと気になってて、多分自分のやりたいことってこういうことなんだろうなあ、と最近その興味の理由に気づいた。
急に思い立ってはじめたnoteにも書いたんだけど、やりたいことってずっと「お店やさんごっこ」であったり、「自分雑誌」であったりしたんだろうな。

美術の専門学校に通ってる時からずっとそうのやりたい、と思っていたけど、フワフワしたイメージしかなくて、うまく実現できずにいた。

「ほぼ日刊イトイ新聞の本」を読んで(読み直して?)、もう20年も前から同じことを考えて、実行して、成功してる人がいるんだなあと、心強くなるような逆に不安になるような。
糸井重里ですら不安になり、糸井重里レベルじゃないと成功できないということを、どう受け止めるべきか。

本の中で、糸井さんがどういう心情で何をやったか、という記述がとても興味深い。
「やりたいことを、やりたいだけ、やりたいようにやれる」という環境を作って、それを商売として成り立たせることができるのは、本当にすごい。

ちょうどTwitterでもこういうのが回ってきて、
togetter.com

おいおい朝松建さんレベルでもこんなことになってんの…と思いつつ、少女向けラノベ業界でもまあ10年以上前からすでにこんな状態、BLはいわずもがな(ただBLは市場が狭まった結果、むしろ『読む人は何書いてもそこそこ読んでくれる』という状況にもなってる気はする。売り上げの天井はもうどん底まで下がってるけど、『作家が書きたいものがあまり書けない』って感じにはなってないんじゃないかなあ。周りに同業者が少なすぎて、単に私が『そもそも売れ線のものが書けない』と諦められていて、それでも本を出せる体力の残ってるとこしか相手にしてもらえてないだけなのかもしれんけど)、エンタメ業界はこのまま先細り死んでいくのではないかという感触しかない。
エンタメ業界なんて、ここ数十年の短いジャンルだし、消えていくのもやむなしかと思ったりしていた。

ただその閉塞感を打ち破ったのがスマホで、ガラケーで一コマ一コマを震えながら見せていく電子書籍が出てきた時は「もうおしまいだ」と思ったものだけど、スマホやタブレットで紙の単行本と何ら遜色ない、むしろ老眼の人には拡大できる分やさしい書籍が扱えるようになって、かなり先が明るくなってきたというのも、個人の感想。

Twitterやブログを持っていれば、宣伝は個人でできる。
もちろん出版社がきちんとバックアップしてくれたり(使い古された特典商法とか、とりあえずこれをやっておけば営業に「がんばってますアピール」が出来て単行本が出せる、というやっつけの方法ではなく)、書店に面陳してもらえることに比べたら、塵ほどの効果だろうけど、そもそも出版社に力を入れてもらえなかったり、書店では棚差しどころかそもそも入荷すらしない作家だったら、SNSで数千人、数百人のフォロワーに向けてうまくアピールした方が、まだ目に留まる確率が高いのではと思う。
で、売れたところでやっと出版社が宣伝してくれて、もっと読んでもらえるようになる。
宣伝してもらえたら売れるけど、売れてなきゃ宣伝してもらえないってどうしようもない状態を、作家個人でどうにかしなきゃいけない地獄かな。

上のTogetterを見ていたらこのまとめも目に留まったんだけど、

togetter.com
今後必要なのは、本当に、作家個人のSNSでの立ち回りだと思う。
「そんなの編集がやることで、作家個人の仕事じゃない」という意見もわかるけど、でも個々の編集者が今の流れについていけてるかっていうと、体感として、全然そんなことがない。
もう10年以上前から、ネットでの書籍の扱い方や宣伝の仕方についてさんざん出版社関連の人に話してみたけど、まともに聞いてもらえたためしがなかった。何もかも他人事で、「でもそういうの、前例がないから無理ですよ」で終わる。

出版業界の状況が激変しているんだから、併せて編集者の役割を変えていかなきゃいけないのに、金と人材投資しなくちゃいけないところに、全然金かけてねえなあ…というのが、零細作家の正直な感想。
昔は雑誌にひとつ看板があったら、それだけで本が売れるから、あんまり売れない作家でもおこぼれで仕事がもらえた。
でも今雑誌も売れないし、単行本も売れないし、「売れてるもの頼り」のビジネスが通用しなくなってる。
なのになぜか、かたくなに商売の仕方を変えない編集部が多かったりする。

これももうずっと言ってることだけど、今の出版業界の流れを劇的に変えられるのは、出版社とか出版関係者じゃなくて、出版とは何ら関わりのないベンチャー企業か、プログラム弄るのが好きで行動心理学に対していいカンを持ってる個人のプログラマだと思う。
「出版とはこうあるもの」で何十年もやってきた出版社は、もう一から新しいことをはじめることは体力的にも人的資源的にも無理だから、出版とは一見関わりのないシステムが黒船みたいにガーンと現れて、既成概念をぶち壊して、あたらしい流通方法を一からというかゼロからはじめるのを見て、大手企業がそのシステムと提携するか、丸ごと買い上げて新しい部署を作る形になるんじゃないかな。
足りないのは金や時間じゃなくて、知恵とか思い切りとか発想の転換なので、やり方さえわかれば真似くらいはできる。
と思いたい。

本の感想から話がずれてきたな。
 
糸井さんはしくみを作ったり、しくみを作る才能がある人との縁が、とてもあるんだなと、本を読んでしみじみ感じた。
小説だって漫画だって、このご時世で売れるために足りていないのは、才能とか努力じゃなくてしくみ、システムなのだ。
「娯楽が増えて本を読む人が減った」っていうのは、一部真実で、でもそれが大きな原因じゃないと思う。
そもそも娯楽っていうのは、媒体が違うだけで、中身はずっと変わらない。読んで、見て、感じて、楽しい気分になれるのが娯楽だ。
売れるものの中身は大昔から今に至るまで何も変わらない。多様性があるのも変わらない。
じゃあ何が変わったのかっていうと、それを届けるしくみでしかない。
いろんな出版社のやり方を見ていると、「読み手にすんなり本を読ませない努力」をしているようにしか思えない。
一コマ一コマ読ませるガラケー漫画が出てきた時、なぜ「もうおしまいだ」と思ったのかと言えば、漫画という表現方法に対してそれが絶望的に向いてない読ませ方だったから。
「いくら漫画がおもしろくても、こんな読み方しかできないなら読まない方がマシ」くらいのことは感じた。
ガラケーで漫画を読んでもらうための苦肉の策だったんだけど、スマホなのに未だに一コマ一コマ移動して、噴き出しが大きくなって、エロシーンの挿入時や感じてる時にブルッと震えるしくみを使い続けているところは、一体何を思ってそうしているのか、気が知れない。でももしかしたら、ガラケー漫画から入った人が、その方がいいって思ってるのか…?
(縦スクロール漫画が流行る方がはるかにまっとうな流れだと思う。ので、今縦スクロール漫画がひとつのジャンルとして確立されていっているのは、いいなと思う)

本を手に入れてページを開いて読むまでのハードルがあまりに高すぎて、内容と釣り合わないのだ。
それほどまでに、読者の手に渡るまでのプロセスに無駄がありすぎる。
スカッとしたいための娯楽なのに、最終的にストレスの方が大きいのって、もう娯楽ではない。

糸井さんがやってきたのは、そのハードルを取っ払って、「作りたいものを作り、それがほしい人のところに、ほしいものが行く」というしくみをしっかり作ることなのだと思っている。

規模の違う話を並べてするのは恐縮だけど、私も小説なりを書く時に、自分がマイナーなのもニッチなところにいるのは充分承知していて、でもある程度それを求める人がいるのも知っているから、「自分が好きなものを書いて、それを好きな人のところに届ける」ことをずっと目標にしている。というか、それを信じてなければ、作家なんてやってられない。

そのしくみをもう出版社はうまく作れないから、作家個人が頑張るか、フリーの編集者…編集者っていう呼び方以外の職業でそれをやる人に、どんどん出てきてもらうしかない。
出版社や編集が不要だとは思わないので、作家と読者がダイレクトに繋がるだけのしくみでは駄目というか、一時はよくても早々に破綻すると読んでいる。
(今ちょっと流行ってる支援系サイトとか、クラウドファンディングとかも興味深く眺めてるんだけど、支援系はもう単に「作品を売る場」にしかなってなくて、クリエイターの将来を支えるシステムにはなれていない。将来的にどうなるかはわからんけど。)
個人個人が好きなことをやって、大きな流れに繋いで、欲しい人のもとに情報と商品が届く状況に、全体がならなければいけない。そうしないと作家にも読者にも先がない。
そのためにはやっぱり、作家と読者の間に、出版社以外の大きなポンプ(フリー編集者?)もしくは変換器(しくみ・システム)が絶対必要だ。

ほぼ日のような組織がたくさん出てきて、出版社はそれを流通するための受け皿になる、というイメージ。
「ここまで利益が出なければ取り扱いませんよ」ではなくて、「広く流通させる手伝いをするかわりに、このくらい利益をください」と出版社の方がチョイスしていくというか。
作家単位である程度の収入を得られるしくみを作った上で、さらにそれを伸ばしてもらう形にすれば、誰も損はしない。

(このへんのこともいろいろモヤモヤ考えてるので、あとでメモしようというメモ)

そして、そうしたらもう、編集が作家を育てるなんて幻想を誰も抱かずにすむ。
その才能がある編集者はさっさと独立して、個人的に、作家をプロデュースする仕事に就いた方が、うまく回る。
作家が求める「優秀な編集」、編集が求める「売れる作家」は、双方のイメージ上にしかなくて、すでに役割が変わっているのに、そこにしがみついてたって仕方がない。
間違いはまずそこから起こってる気がする。
バクマン。を読んだ作家の感想が「あんな有能な編集なんかいるはずないし、いたとしてもジャンプみたいな大手企業のごく一部の選ばれし編集者だけだ」で、編集者の反応が「あんなに努力してちゃんと〆切を守って売れるものが書ける作家なんてファンタジーだ」だったあたりで、もう諦めるべきだったのだ。※個人的なリサーチです。
ていうかバクマン。がエンタメ作品と成り立つ時点で、あんな編集も漫画家も全部ファンタジーなんだよ、と、私はバクマン。に絶望していた。理想が詰め込んであるほど悲しくなった。フィクションとしてはめちゃくちゃおもしろかったけど。

バクマン。 モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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貼っとこ。

…みたいないろんなことを考えつつ、個人にできることなんてたかが知れているので、私は私のずっとやろうとしていたことを、ぼちぼちはじめている。本当に手をつけただけだけど。
でもフワフワ考えていたことが、「ほぼ日刊イトイ新聞の本」を読んだことで少しクリアになったので、イイタミングで本棚から引っ張ってきたなと思う。

本当の本当にやりたいことが作家としての自分にあるのか、読み手としての自分にあるのか、ようわからんくなってきたよ。