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マーセデス・ラッキー「追放者の矜恃(上)(下)」

追放者の矜持 上 - ヴァルデマールの絆 (C・NOVELSファンタジア)

追放者の矜持 上 - ヴァルデマールの絆 (C・NOVELSファンタジア)

追放者の矜持 下 - ヴァルデマールの絆 (C・NOVELSファンタジア)

追放者の矜持 下 - ヴァルデマールの絆 (C・NOVELSファンタジア)

再読何度目か。余裕のない時は読んだことある本ばかり手に取ってしまう。
読まないことには死んでしまうのでどれだけ切羽詰まっていても読むのは仕方ない食事と一緒。

この時アルベリッヒ先生が何歳だったのか、タリアが学院に来た辺りのアルベリッヒ先生が何歳だったのかいまいちわからん。
追放者では「若きアルベリッヒ」と書いてあるから20代なのかなと思うけど、セレネイが10代で、このあとアホと結婚してエルスペスが7歳になった時には老人扱いになっている…ような…?
20代じゃなくて30代として、10年くらいあとで40代か?
アルベリッヒとカンターは年の近い兄弟とか同級生みたいでかわいい。

しかしオーサレン卿の名前が出てくるたびに奇声を上げたくなってなるな。ここまで何の救いもなく嫌いになれる悪役も貴重で、それはそれでいっそすがすがしい。実はいい人でした…とかやられても腑に落ちないし。ジェルヴィスなんかの豹変ぶりには最初マジかよって思った正直。許すには使徒の時の言動と釣合が取れなくて、今でもちょっと腑に落ちなかったりする。

オーサレン卿はもっと惨めに死んでほしかったけど、もう死んでくれただけでありがたい。死んでくれるとわかっているから読み進められる…。
ラッキー先生の本は、全然勧善懲悪じゃなくて、報われるところと報われないところのシビアさが好きだなと改めて思う。