何奴

Web小説サイト作成と電子書籍化についての覚え書き

城平京「名探偵に薔薇を」

 

名探偵に薔薇を (創元推理文庫)

名探偵に薔薇を (創元推理文庫)

 

 逆算して書いた小説のようだな、と思っていたけれど、解説を読んだらその通りだったので、納得。

メルヘン小人地獄、という語感がとてもメルヘン。

お姫様の物語もとてもメルヘン。

でも一部と二部でジャンルが違う感じ。

 

名探偵にはしあわせになってほしい。

そうでなければ読者が(というか読んだわたしが)報われない。

市川春子「宝石の国」

 

 市川さんはデビュー作がすごく好きで、その後の諸々にガツンとやられて、宝石の国は何か違うなーと思い一巻で止まってたんだけど、アニメを観て、いやいや普通に好きなやつだ…と今さらまとめ読み。

いろんな人をオタク、いや、創作者にしてしまう作品だろうなと思う。

 

ところではてなのアプリはAmazonの情報めちゃくちゃ貼りづらいですね…。

朝井リョウ「桐島、部活やめるってよ」

 

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

 

 これも男性作家で、女子高生の一人称があるけど、特に違和感もなく読めた。

この違いは何だろうと思って少し考えて、多分この本では私の好きな「少女の残酷性」が描かれてること、前に読んでしっくりこなかった本はそれがなかったことだなと結論づけてみた。

 

卯月の雪のレター・レターに出てくる少女たちにはその残酷さがなくて、「姉」「許す立場の者」という描かれ方をしていたような気がする。

 

ちょっと話はずれるけど、卯月がどうこうというのではなく、男性ミステリ作家が描く相手役の女性が往々にして「母性」のかたまりであることについて、常々不思議に思っている。

という話を友人としていて、「何か心に傷持ってるんでは?」と言われて、成程となった。包み込んでくれる母性が必要なんだな、傷ついた(一部の)男子には。

書き手のことを指したのか、ミステリの登場人物のことを指したのかはわからないけど、でも一部のミステリ書きには探偵役(もしくは語り手)=自分というようなところがあるので、どちらでも同じことか。*1

 

閑話休題

 

言ってることは正しいんだけどな、外見が気持ち悪いからなんだか正しいと認めたくない。

 たとえば沢島亜矢のこういうところ、女の子が女の子であるというだけで「気持ち悪い」を他人を軽やかに断罪できる、でも悪いことだと決めつけるところまでは自分に自信のないところが、とても好きです。

 

そして自分に自信のあるタイプの女の子は、作中で「可哀想だ」と哀れまれている中のバランスがまたとてもよくて、どの高校生もとてもわたしにとってはリアルで、とても読んでいてしんどかった。

 

ときおり、心理面でちょっとロマンティックすぎる描写にひるんだりもしたけど、女の子はそんなんじゃない、と言えるような人生を送っていないので、「もしかしたらわたし以外の女の子はそうやって生きてきたのでは…」ということに対するおびえです。

高校時代、普通科の子に「休みの日は何してるの?」と聞いたとき、「雑誌を読んだり、音楽を聴いたり、好きな男の子のことを考えてる」って言われて体育科のわたしが震え上がったのを思い出した。わたしは何をやってたかですか? 筋トレですよ!

 

わかっていたことだけど、部活がテーマなあたりで、高校時代の部活動というものに怨念を持っているわたしにはしんどすぎて、特に小泉風助の章は苦しくて、いやあほんとにしんどかった。小中高と部活で部長をやり続けた身には嗚咽を漏らすことしかできなかった。

桐島は小泉みたいに見ててくれる人がいてよかったね!

わたしにはいなかったよ!

もしかしたら気づかないだけでいたのかな。

だったら多少は救われるがたぶんそんなことはない。

 

桐島は帰ってこないだろうなと思う。わたしなら帰らない。

帰らない以前に、スポーツ推薦で入った高校で「部活を辞めるということは学校を辞めるということだからな」と最初に釘を差されていたので、辞めないか、学校ごと辞めるかの二択しかなかったのだが。

いやわたしの話はともかく、一生懸命部活やってきたなら、頑張ってた分だけ「あ、別に頑張らなくてもよかったんだ」と気づいてしまう気がする。

部のために、みんなのためにやってきたけど理解されず、ひょっとしたら俺がいない方がうまくまわるんじゃねーの別に全国行くような部でもないし、と一瞬でも思ってしまったら戻れないのではないだろうか。

あとになって、孝介が「やっぱ桐島じゃねーと部長務まんねーよ」とか、風助が「気づいてたのに助けられなくてごめん」とか言ったが最後、桐島は何となく困ったように笑って、「いや、そういうんじゃないから…」って言って、もう二度と体育館には戻らない気がする。

桐島のこと知らんからわからんけど。

続編あって戻ってきてたり、作者が戻ってきますとか言ってたらアホみたいなブログだな。

みんな心の中に桐島を持っている。

 

進学校の運動部ってどんな感じなんだろう。

多分、わたしが通っていた高校で部長がやめるという状態とはまったく深刻さが違うだろうなと思う。

桐島不在の方が深刻だという話です。強い人が山ほどいて、いつでも俺が俺がとチームの王様になりたがる場所で、王様一人が欠けたところで別に何も変わらない。と思う。

 

いや、桐島が部活やめても深刻というほど深刻ではないんだろうけど、少しずつ波紋が広がって、少しずつ誰かに関わっている学校という世界の描き方がおもしろかった。しんどいけど。卒業して百年くらい経ってる気がするのにまだしんどい自分にびっくりだよ!

 

映画はどういう感じだったんだろう。

 

*1:善し悪しについて語っているわけでもなく、かつ、一部の、と随所につけているところを汲んでほしい

つかこうへい「あえてブス殺しの汚名をきて」

 

あえてブス殺しの汚名をきて (角川文庫 緑 422-5)

あえてブス殺しの汚名をきて (角川文庫 緑 422-5)

 

 何度目か覚えてない再読。

毎回、読むたびに膝をたたきすぎて骨が砕けそうになる。

つかさんの書かれるものが好きで、たまに、もう新しいものが観られないのかと思うと絶望的な気持ちになる。

模倣はできても、唯一無二の人だった。

 

今のSNS上のフェミニストだのミソジニーの台頭について意見を聞いてみたかった。いろんな意味で。

相沢沙呼「卯月の雪のレター・レター」

 

卯月の雪のレター・レター (創元推理文庫)
 

 名前から勝手に女性作家と思って読んでいたんだけど、少女の造形に違和感があって、途中でWikipediaを見たら男性作家だったので、なるほど、となった。

 

いとうせいこう「ノーライフキング」

久々に読み返す。

 

 

ノーライフキング (新潮文庫)

ノーライフキング (新潮文庫)

 

 まだ、どうしても、子供の視点で読んでしまうので、これをノスタルジックだとか、大人になるための子供時代との決別的な話だと決めつけられると、やたら反感を持ってしまう。

ネット時代の病を先読みしたわけでもない。

 

リアルデスカ?

リアルデス

 

答えは出ているしこれはリアルの話でしかない。

おとなはなにもわかってないと、初めて読んだ子供の頃から思い続けている。

 

自分が本当に子供であっても勇者にはなれずに家の中で自爆してたなと思う。

ライフキングの子供たちは個ではなく群体だったのはたしかで、子供の私は全然人と交われずに皆が知ってる学校の話もクラスの話も町の話も知らなかった。

まことたちがうらやましい。

知らない間にはてな互助会とか出来ていたのか

こないだのはてな公式のこれ、

staff.hatenablog.com

読んで、フーンと思って何となくブコメ見たり、それで気になって「はてな 互助会」とかで検索して、ここ最近の違和感の正体がわかったりした。
なるほどー、互助会か…。
わたしも最近になって急に、明らかに中身読んでないだろという人たちにブクマとかスターつけられるようになって、不思議に思っていた。
アクセス稼ぎとか交流の一貫だったんだなあ。
というのはさすがに把握してたけど、公式が動くレベルでいろいろあったんだな。

公式が対応してくれたので、少しはましになるかなと思って、メインブログの方のスターとかSNSボタンの一部を戻してきた。
別に全然反応ほしくないってわけじゃなくて、あまりにカテゴリ違いの反応されると尻の据わりが悪いので避けたいなという気分なんだと思う。

いや、でも、本当すごいねはてなブログ
みんな判で押したようなブログの書き方してて、それがすべて「アクセスアップのため」だと思うと、素直に感心する。
結果的にアフィリエイトで儲けたいというものにしろ、承認欲求にしろ、それを満たすために毎日更新できるのがすごい。
きっと学生時代にきちんと計画をたててこつこつ勉強できた人なんだろうなあ。
いや素直に感心とか書いてるけど、やっぱりちょっと皮肉っぽい気分にはなってしまうな。

でもまあそういう遊び方が楽しいと言う人と、合わないという人と、棲み分けが出来てりゃそれでいいのかなと思う。
しばらくSNSボタンもスターも読者になるボタンも取っ払って、使い方としては手打ちでHTML書いてる日記と変わらないやり方にしてみて、すごく楽だったもの。
はてなの雰囲気が気に入らないなら、交流ツール全部外せるんだから外せばいいんだよね。

あとはtwitterに投稿する時に「#はてなブログ」ってハッシュタグをつけなければいいのかな。
趣味のクソ腐女子アカウントをアルファブロガー目指してますとか年商何千万目指してますみたいなアカウントがフォローしてどうすんの?
ツールか機械的な作業なんだけど、趣味のサイトなのにそんなことまでする人とはどのみち交流のしようがないし、仕事としてやってるっていうなら精度が低すぎて間が抜けてるからやっぱり尊敬できない。
実際のところ誰がどんな思惑で他人のブログに接してるかなんてわからないから、別に好きなようにすりゃいいと思うから面と向かって文句言う気も糾弾する気もないけど、居心地悪いなあという感想をわたしが持つのも仕方ないことだよなと自分で思う。

まあ早いとこサイトと統合したいですっていう。
勉強は遅々として進まず。年内か、正月休みにでもどうにかしたい。

正月休みってあるのかな…。

はてなの空気がしんどいという話

たまたま読んだブログが大体自分の思ってるのと似たようなこと書いてた

netmaga.com

アフィリエイトを簡単にやるならはてなブログにしましょう、収益を上げるには交流しましょう、とにかくブクマ! スター! コメントを残す! 言及する!
というのが、最近ものすごくしんどい。
はてなに登録しているとはてな村の民として振る舞わなければならないような気持ちになるのがしんどい。

別に村の輪に入る必要なんてないし、アクセスアップ目的で接触してくる人はスルーしてれば旨味がないと無視されるだけなんだろうけど。

みんなガツガツしていて、楽しそうなんだけど、自分はカテゴリが違うなあと思うわけです。
交流が楽しい時もあるけど(いやはてなにいながらにして交流したことないからわからないんだけど実は)今はちょっといろいろ疲れている。
村の様子を見てるだけで疲れてるんだからアホだなと思う。

じゃあはてな何かに登録しなければいいじゃん、と思われるかもしれんけど、わたしがはてなのアカウントを取ったのが15年くらい前っていう辺りで察してほしい。

でもまあたぶんはてなに疲れてるんじゃなくて、SNSに疲れてるんだな。
交流疲れというわけではなくて(なにしろわたしははてな村もtwitter村もながくいるのに全然交流してない)、こう、はてなブログだの増田の記事がtwitterでバズって、それに対してみんながワーッと言及して、盛り上がったり、燃え上がったりするのを見るのに疲れている。
twitterも十年前に登録してるんだよね。

よくあることだけど、自分がいた場所がユーザーが増えるにつれていながらにして知らない場所になっていく感じ。
それはそれで面白いので別に変化は否定しない。
傍観しつつ自分は自分で居心地のいい在り方を探しているのだと思う。

このブログとメインのブログのSNSボタンやスターを外したらちょっとすっきりした。
ブコメはそもそも非表示設定にしてある。

築地丸中 特上の粒々高級たらこ!無着色1本物1kg!

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いろいろ書きたいシーズン

何かこういま、だらだらと自分の考えを書き出したい時期っぽい。
別に自分しか見ない手帳に手書きでもいいし、こういう誰もこない日記につらつら打ち込むのでもよく。
思っていることがいろいろあって、でもtwitterで垂れ流すにはちょっと抵抗があり(twitterを日記代わりにするのがどうも馴染めない。朝起きてから夜寝るまで実況している人を見るとちょっとしんどい)、だらだら140字で垂れ流すよりはちょっとだけでもまとまった字数書きたいなという気持ち。

書いたら書いたで、多少人に読んでほしくもあるけど別に共感してほしいわけでも交流したいわけでもない。
いや楽しく交流できたらできたでそれに越したことはないんだけど。
最近のはてなの、「交流したいからブログを書く」とか「アクセスアップを狙うには交流から!」みたいな流れがしんどくてしんどくて。
はてなだけじゃないか。twitterでも、交流ありきの呟きがしんどい。バズ狙いでちょっと面白いこと言ってみたけどどう!? どう!? みたいなのが、心が引き籠もっているわたしには本当にしんどい。

楽しい、気の合う人と交流したんであって、交流数が多ければ勝ちというか交流したいから交流するみたいな雰囲気についていけぬ。
これはもう子供時代からずっとそうだから治らない。

しかしはてなにいるとやっぱり人目が気になるというか。
って書いてるここもはてなだよ!? 大丈夫!?

ブログはある程度(あれでも)文章を整えて、書いたけど「これは表に出さない方がいいな…」という判断で下書きのままにしてあるエントリも結構ある。めんどくさいコメントが来そうだなとか、めんどくさいブクマがつきそうだなとか。
コメントもブクマも非表示にしてあるんだけど。脳内のわたしからクソリプが来る。

そういうクソリプを気にせずに、思ったことをある程度吐き出す場がほしいなっていう。
わたしはあんまり自分のことを話すのが好きじゃないんだけど(びっくりした!?)、でも人が思ってることを読むのはすごく好きだったりする。

(この間つらつら「自分のことを話す行為について」書いたけどだいぶ消した)

なのでまあ人目は気にせず書きたいことを書いてこかなと思う。
ってわざわざ前置きしてる時点で人目気にしてるんだけど。

ざびえる (12個入り)

ざびえる (12個入り)

テーマを変えてみたけどうまいこといかない

メインのサイトでsimplicityを使ってて、小説サイトでも何とかこれをカスタマイズしてみようと思ってたんだけど、どうもうまくいかないのでluxeritasに変えてみた。
カスタム投稿について書いてあったので、簡単にできるかなーと思って導入。
設定にタクソノミーを表示する的なところがあったので、ほうほうと思ってやってみたけど、別にページとカスタム投稿は別れてなかったな。そりゃそうか。
カテゴリとタクソノミーの両方にチェックを入れると二重にカテゴリが表示されるだけだった。

カスタム投稿の一覧を見たら、タームは表示されていたけどなぜか一部のものだけだったので、どのみちphpを直接弄らないといけないとなんだけど、こちらもあれこれ手が入ってるので直す場所みつけるのがめんどくさい。
めんどくさいのはわたしに知識がないからなので、そろそろphpについてちゃんと勉強した方がいい予感しかしない。

ので、買ってみた。

WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第2版]

WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第2版]

phpの知識がかけらもないとわからんみたいだけど大丈夫だろうか。
太古の昔(html手打ちサイト時代)に一瞬だけかじった程度だよ。

「こういうしくみのサイトを作りたい」という確固たるイメージはあるので、それが実現できるように頑張りたいです。
しかし小説サイト開通いつになるやら。

とりあえずブログをはてなからWordPress内でなんとかしようと思ってなんとかなっていない現状を先にどうにかしたい。
結局ここに日記書いてんの。
こっちはサイトに関することだからまあいいか。

だれも見てない日記っていうのはすらすら書けていいな〜。